平成243月吉日  

要 望 書 

 先日開かれました定例議会におきましては私どもから提出しました請願2件について時間をかけて審議し、採択していただきましてありがとうございます。放射能問題解決にむけて、また一歩前進したと感謝しております。 

 この度、「放射線被曝から子どもを守る会いわて・奥州支部」、「放射能から子供の健康を守る会 前沢」、「子ども達を放射能から守り隊」の3団体で『放射能から子どもを守るプロジェクト・チーム奥州』を結成し、奥州市民活動支援センター登録団体として活動する運びとなりました。共通の認識を持つ私たちが、子ども達の未来を守るために何ができるか真剣に考えながら、取り組んで行きたいと思います。市長をはじめ、行政の皆様にも今後ともご理解とご協力をお願い申し上げます。 

 さて、緊急に要望したい件と、お知らせしたい件がありましたので書面にいたしました。 

 

1.         要 望 

1.            春の一斉清掃での側溝の清掃について 

  昨年度は側溝の清掃について見合わせるよう通達が出ておりましたが、その後はいつまで見合わせるかの指示がなかったために、町内会によってはすでに泥上げ を行ったところもあり、対応がまちまちでした。雪解けを待っていよいよ除染作業が本格的に開始されると思いますが、側溝の清掃に当たっては高濃度の放射性 物質が集積している可能性があり、これまでと同様の清掃では危険が伴います。 

 この春は除染の意味からも側溝の清掃を徹底して行うよう市民に告知していただき、その方法について、マスクや手袋で体表をなるべく覆い被曝を防ぐこと、取り除いた土砂は線量を確認して現地保管の方法を指示すること、保管にかかる遮水シートや土嚢袋などの補助を行うこと等を徹底して指導して下さい。広報での周知が間に合わなければ、春の清掃期間のお知らせとともに印刷物を配布するなどして下さい。 

 なお、宮城県栗原市が除染実施計画(案)を作成しています。除染ついての方針、対象の優先順位、現地保管の方法など事細かく取りまとめられており、学ぶべきところが多くありますので参考になさって下さい。 

http://www.kuriharacity.jp/kuriharacity/contents/work/public/bosyutyu/120309/1224201289/jyosen_01_an.pdf 

 

2.            簡易放射線計測器の貸し出しについて 

 市では100 の簡易放射線計測器を購入し市民に放射線マップ作りに参加してもらおうと呼びかけているにもかかわらず、実際に計測器が貸し出されているのは数えるほどの 件数で、ほとんどの計測器が宝の持ち腐れとなっています。貸し出しが始まったのと同時に降雪時期となり、雪による遮蔽で計測しにくい状態になったのはその一 因かもしれませんが、それ以前に借りる条件として団体や一日単位という足かせがあったことが大きいでしょう。団体内での意見をとりまとめ、役所の開いてい る時間帯に朝借りに行くことが出来て測定をした後夕方まで返しに行くことが出来る人はそう多くはありません。仕事をしていればどんなに線量が気になっても 使うことは出来ませんし、比較的時間があり地域活動に携わっている高齢者でも足がなければ簡単に借りには行けません。 

  市でもこのことを認識されて個人向け貸し出しを開始したのでしょうが、@の側溝の清掃にも関わってきますが、より弾力的に予約制で数日単位での貸し出しが 出来るよう、使用する市民の側に立って体制を整えて下さい。清掃期間には貸し出しが殺到することが予想されますが、この時期には予め3日程度で予定を組み、全ての町内会、自治会等に貸し出せるようにすることも一考かと思われます。 

 また、今後ですが『チーム奥州』に数台でも委託していただければ、メンバー内で効率よくスケジュールを組んで活用し、汚染マップ作りの一端を担って行くことが出来るものと信じていますので、ご検討下さい。 

 

3.            校庭の除染について 

 平成23年秋の除染では1μSv/h以上の地点の除染しか行われず、各学校のグラウンドには年間1mSvの目安となる0.23μSv/h以上の箇所が多数存在する状態です。雪解けを待って線量を確認し除染作業が開始されることと思いますが、春の運動会がすぐそこに迫っています。練習は4月にも開始され、春の強風にあおられ乾燥した土埃とともに放射性物資が舞う中を、子ども達は運動し呼吸とともに放射性物質を体内に取り込むことになります。下記のお知らせにも記しましたが、このような危険性を考慮して5月の運動会開催を秋に延期できないものか奥州市内各小中学校長と奥州市教育委員会に要望書を提出しました。直接お話を伺うことの出来た校長先生方からは、危険性は認識しながらも時期の変更は困難であるという趣旨のお話を伺っております。 

 宮城県仙台市立富沢小学校では0.33μSv/h をはじめ0.23μSv/hを上回った地点を314日除染したとの報道がありました。奥州市の校庭の除染はいつ開始されて、いつ完了するでしょうか。運動会延期もにらみながら何よりも最優先させて除染を行って下さい。 

 

2.         お知らせ 

 3月に奥州市内各小中学校長と奥州市教育委員会長宛に下記の要望書を提出しました。また、放射線被曝から子どもを守る会いわて・奥州支部の金ヶ崎地区メンバーからも要請がありましたので、同様の要望書を金ヶ崎町内各小中学校長と金ヶ崎町教育委員会長宛にも提出しております。 (以下、学校と教育委員会への要望書文面は省略)